2024.11.27

アウトドア / 小樽・ニセコ・ルスツ

札幌の隣「小樽」の隠れ名所「北海道ワイン」のワイナリーツアーが楽しい!テイスティングやランチも

 北海道産をはじめ国産ブドウ100%の原料にこだわり、国内外のコンクールで高評価を得ている小樽市の「北海道ワイン」。1974年の創業から50周年を迎えるのを記念し、本社ワイナリー併設の「おたるワインギャラリー」を大きくリニューアルしました。
 普段は入ることのできない醸造現場を巡る「ワイナリーツアー」をはじめ、ワインをより身近に感じられるイベントやサービスがたくさんあると聞き、訪れてみました。

 JR南小樽駅から車で15分ほど。国道393号を進み、小樽の街並みや日本海を見渡せる山の中腹に、北海道ワインのワイナリーがあります。札幌市内中心部からも、札樽道を利用すると車で40分ほどです。
 れんがをあしらった落ち着いた外観。階段を上り、白を基調とした明るい雰囲気のエントランス「ヴィンヤードラウンジ」へ。秋の醸造時期にはブドウの香りが漂ってきます。

ヴィンヤードラウンジ

 ワイナリーツアーには5つのコースがあります。中でも、醸造設備を間近で見られ、特別テイスティングルームでワインとおつまみも楽しめるという「フルコース」プラン(6600円)に参加してみます。北海道ワインのこだわりや、おいしさの理由を五感で堪能できる内容です。
 この日の案内役は、ソムリエ資格を持つ北海道ワインの竹内浩二さん(41)。
 自社直轄農場と約200軒の契約農家から年間2200トン以上のブドウを受け入れていることや、日本ワイン(国産ブドウ100%のワイン)として最多の年間製造本数を誇ることなどをガイダンスで聞き、規模の大きさに驚かされます。

ソムリエの竹内さん

「飲み切るまで77年間」の巨大タンク


ワインの貯蔵タンク。大小合わせて300基近く

 いよいよ地下の醸造現場へ。目に飛び込んでくるのは、巨大なステンレスタンク。直径2.5メートル、高さ6メートルのタンクに、ワインが貯蔵されています。
 このタンク1基当たりの貯蔵量は2万リットル超。720ミリリットル入りのワインを約2万8000本製造できる量です。「仮に20歳から毎日1本ずつ飲んだとして、97歳でやっと飲み切れます」という竹内さんの一言で、タンクがいかに大きいか実感できます。
 難しい専門用語を使わず、ユーモアも交えた竹内さんの説明に、ワイン初心者でも引き込まれていきます。
 9、10月には、契約農家が丹精して育てたブドウが次々に搬入されます。タイミングが合えば、ドイツ製の機械で実と茎を分けたり、より上質な実をフランス製の機械で選別したりする様子も見学できます。
 ブドウから果汁を搾る手法は、品種や醸造するワインのタイプによってさまざま。そのため、あらゆる機械やタンクが所狭しと並んでいるのも圧巻です。

醸造タンクから酵母などの澱(おり)と上澄みのワインを分ける作業


不純物を確実に取り除ける高性能のクロスフローろ過器

澱を取り除く工程では、多くのワイナリーで使用されているシートフィルターろ過器のほか、ドイツ製の高性能ろ過器が活躍。北海道ワインの大きなこだわりである「非加熱製造」に、この機械が欠かせません。
 「加熱せずに酵母を完璧に除去できるため、ブドウ本来の香りを損なうことなく、一層の透明感も引き出して製品化できるのが特徴です」と竹内さん。

高性能ろ過器に通す前 (左)と通した後(右)の比較


北海道ワインの歴史を振り返る「ヒストリカルギャラリー」

 北海道ワインが以前使っていた古い道具や寄贈された機器を展示。手動でラベルを貼ったり、コルク栓を打ち込んだりする小型の機械からは、厳冬の北海道でワイン造りをコツコツと続けてきた先人たちの苦労がかいま見えます。

古い道具も展示

“イマーシブ体験”でブドウ畑の真ん中へ!


「ヴァーチャルヴィンヤード」の映像

 ワイナリーツアーの目玉のひとつが、ブドウ栽培の様子を映像で紹介する「ヴァーチャルヴィンヤード」のコーナー。北海道ワインは道内に、「鶴沼ワイナリー」(浦臼町)と「後志ヴィンヤード」(仁木町)の2カ所の自社ヴィンヤード(ワイン用ブドウを栽培する農場)を所有しています。そこで撮影した四季折々の色彩豊かな光景が、縦3.5メートル、横9.4メートルの4K大画面に映し出されます。
 世界のワイン産地の中で類を見ない積雪がある北海道。映像では、雪国のヴィンヤードならではの苦労や収穫の喜びなどを捉えています。「4K大画面の迫力ある美しい映像で没入体験ができ、ここでしか味わえない感動があります」と竹内さんが話す通り、広大なブドウ畑に思わず引き込まれてしまうような臨場感です。
 一年を通して大切に育てられたブドウがワインへ生まれ変わっていくと思うと、テイスティングの時間がますます楽しみになってきました。

まるで畑にいるような鮮明な映像


貯蔵庫

 木の樽がずらりと並ぶ貯蔵庫も見学。主に赤ワインを熟成させています。室温は一年を通して13度前後に自然に保たれているそうで、少しひんやりと感じます。
 樽の表面には、さまざまな焼き印や書き込みがあります。「表示を見ると、樽のすべてが分かるようになっています」と竹内さん。例えば、同じナラ材で作られた樽でも、フランスやアメリカなどどの国や地域の木材を使っているか、樽の内部の焼成具合はどの程度か、などが明記されているのです。樽の条件がワインの風味に影響するため、目指すワインにぴったりの樽を選んで熟成、貯蔵します。
 ワイナリーツアーの中の「テクニカルコース」プラン(8800円、月1回開催)に参加すると、熟成中のワイン樽に北海道ワインの焼き印を押す作業も体験できます。「自分の樽」と愛着が湧きそう。醸造担当者からワイン製造に関するより専門的な説明を聞けるプランで、フルコース以上に濃密な内容です。

樽に焼き印を押す体験も楽しそう

ツアー最大のお楽しみ! 特別ルームでテイスティング


地下特別テイスティングルーム「Keller3」

 いよいよ、テイスティングの時間が来ました! ワイン貯蔵庫を改装したシックな雰囲気の「特別テイスティングルーム『Keller3 (ケラー・ドライ)』」で席に着きます。この日は、50周年記念として醸造されたスパークリングワインをはじめ、「余市町 葡萄作りの匠」と呼ばれる優れたブドウ生産者の名を冠したロゼや赤など、数量限定醸造の4杯が目の前に並びました。
 グラスにもこだわりが。高品質で知られるオーストリアのワイングラス製造の老舗「リーデル」のグラスを使用しています。大きさやカーブのわずかな差がワインの芳香や味に大きく影響するため、竹内さんをはじめ専門スタッフがワインごとに形状を選び抜きます。

北海道ワインのロゴマークが入ったオリジナルグラスでテイスティング(北海道ワイン提供)


北海道の食材を集めたおつまみ(北海道ワイン提供)

 「ワインと食のペアリングもぜひ知ってほしい」という狙いから、おつまみも提供されます。訪問した日は余市町「南保留太郎商店」のニシンの燻製、黒松内町「トワヴェール」のチーズ、赤井川村「山中牧場」の発酵バター、江別市「トンデンファーム」のスモークレバーなどを味わえました。
 北海道の食材とワインは相性抜群。ワインとおつまみを一緒に口に含むと、お互いのうま味が複雑に絡み、深みを感じます。自分なりにいろいろな組み合わせでトライしてみると、新しい発見があるかもしれません。
 自社醸造の貴重なオールドヴィンテージワインがずらりと展示されている部屋「ヴィンテージキャビネット」には、北海道ワインが栽培に苦労を重ねて1980年に初めて市販された白ワイン「ミュラー・トゥルガウ 1979」も保存されていました。

市販第一号の1979年ヴィンテージ(収穫年)のワイン。奥のキャビネットに貴重な品がずらり


びん詰め作業はガラス越しに見学

 びんの洗浄からワインの充填、ラベル貼り、箱詰めまでの工程は機械化され、自動で行われています。1日1万本以上のびん詰めが可能。ガラス越しに見学できる日もあります。
 ワイナリーツアーはここで終了。「楽しかった思い出にワインを買いたい」とショップへ向かいます。先ほどテイスティングしたワインや、このショップでしか買えない限定品など100種類を超える商品がずらり。

創立50周年記念醸造のワイン

さらなるテイスティングで好みのワインを究めよう


プレミアムワインバー

 「もう少しワインを楽しみたい」という人は、北海道ワインのラインアップの中からコンクール受賞銘柄や限定醸造ワイン7種類をそろえた「プレミアムワインバー」で、テイスティングを続けてみましょう。1杯(30ミリリットル)400円から。3種類の飲み比べができるセットは1000円、7種類すべてのセットは1800円でお得に飲めます。
 札幌市から訪れていた医師の成瀬早紀さん(30)も、プレミアムワインバーを利用。自宅にワインセラーを持つほどのワイン好きだそうですが、「自分では普段買わないようなタイプもテイスティングできて楽しいです」と笑顔を見せ、グラスを傾けていました。

テイスティングを楽しむ成瀬さん(右)


ショップの奥にあるカウンター

 成瀬さんが座っていたカウンターからは、石狩湾を一望。夏には、「小樽ブルー」がきらめきます。ワインを飲めない人は、ワイナリーでしか飲むことのできないナイヤガラジュース(400円)をこの席でぜひ。
 もっと気軽に試してみたい人には、ワインサーバーからボタンひとつで好きなワインを注いで楽しめるコーナーがおすすめ。果実味が豊かな甘口からすっきりとした辛口まで12種類のワインから、 500円で6杯(1杯あたり15ミリリットル)飲めます。
 ショップを案内してくれた北海道ワイン広報担当の越後みどりさん(59)は「自分の好みに気付くと、それを軸にワインの楽しみの幅をさらに広げていけます」と、テイスティングをすすめる理由を話します。

手軽なテイスティングが可能なワインサーバー


プレミアムガラポン

 最後は運に任せてみるのもいいのでは? 1回2200円の「プレミアムガラポン」で、特等は1万7000円相当のワイン12本セット! 末等でも2700円相当のワインを手にでき、空くじはありません。
 ワイナリーツアーは原則として前日までに予約が必要。フルコースプランは平日の午前10時30分と午後1時の2回、実施しています。
 北海道ワインと小樽市内の人気飲食店との月1回のコラボ企画「ワイナリーランチ」(1万3000円)も人気。ワイナリーツアーのフルコースプランに加え、ランチも楽しむイベントです。次回は11月24日。JR南小樽駅ー北海道ワイン間の往復無料送迎も付きます。
 詳細、申し込みは北海道ワインのHPで。
北海道ワイン
住所:北海道小樽市朝里川温泉1丁目130番地
電話:0134-34-2187
営業時間:午前9時〜午後5時
定休日:年末年始
ホームページ:https://www.hokkaidowine.com/

(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)
 JR南小樽駅から車で15分ほど。国道393号を進み、小樽の街並みや日本海を見渡せる山の中腹に、北海道ワインのワイナリーがあります。札幌市内中心部からも、札樽道を利用すると車で40分ほどです。
 れんがをあしらった落ち着いた外観。階段を上り、白を基調とした明るい雰囲気のエントランス「ヴィンヤードラウンジ」へ。秋の醸造時期にはブドウの香りが漂ってきます。

ヴィンヤードラウンジ

 ワイナリーツアーには5つのコースがあります。中でも、醸造設備を間近で見られ、特別テイスティングルームでワインとおつまみも楽しめるという「フルコース」プラン(6600円)に参加してみます。北海道ワインのこだわりや、おいしさの理由を五感で堪能できる内容です。

ソムリエの竹内さん

 この日の案内役は、ソムリエ資格を持つ北海道ワインの竹内浩二さん(41)。
 自社直轄農場と約200軒の契約農家から年間2200トン以上のブドウを受け入れていることや、日本ワイン(国産ブドウ100%のワイン)として最多の年間製造本数を誇ることなどをガイダンスで聞き、規模の大きさに驚かされます。

「飲み切るまで77年間」の巨大タンク


ワインの貯蔵タンク。大小合わせて300基近く

 いよいよ地下の醸造現場へ。目に飛び込んでくるのは、巨大なステンレスタンク。直径2.5メートル、高さ6メートルのタンクに、ワインが貯蔵されています。
 このタンク1基当たりの貯蔵量は2万リットル超。720ミリリットル入りのワインを約2万8000本製造できる量です。「仮に20歳から毎日1本ずつ飲んだとして、97歳でやっと飲み切れます」という竹内さんの一言で、タンクがいかに大きいか実感できます。
 難しい専門用語を使わず、ユーモアも交えた竹内さんの説明に、ワイン初心者でも引き込まれていきます。

醸造タンクから酵母などの澱(おり)と上澄みのワインを分ける作業

 9、10月には、契約農家が丹精して育てたブドウが次々に搬入されます。タイミングが合えば、ドイツ製の機械で実と茎を分けたり、より上質な実をフランス製の機械で選別したりする様子も見学できます。
 ブドウから果汁を搾る手法は、品種や醸造するワインのタイプによってさまざま。そのため、あらゆる機械やタンクが所狭しと並んでいるのも圧巻です。

不純物を確実に取り除ける高性能のクロスフローろ過器

澱を取り除く工程では、多くのワイナリーで使用されているシートフィルターろ過器のほか、ドイツ製の高性能ろ過器が活躍。北海道ワインの大きなこだわりである「非加熱製造」に、この機械が欠かせません。

高性能ろ過器に通す前 (左)と通した後(右)の比較

 「加熱せずに酵母を完璧に除去できるため、ブドウ本来の香りを損なうことなく、一層の透明感も引き出して製品化できるのが特徴です」と竹内さん。

北海道ワインの歴史を振り返る「ヒストリカルギャラリー」


古い道具も展示

 北海道ワインが以前使っていた古い道具や寄贈された機器を展示。手動でラベルを貼ったり、コルク栓を打ち込んだりする小型の機械からは、厳冬の北海道でワイン造りをコツコツと続けてきた先人たちの苦労がかいま見えます。

“イマーシブ体験”でブドウ畑の真ん中へ!


「ヴァーチャルヴィンヤード」の映像

 ワイナリーツアーの目玉のひとつが、ブドウ栽培の様子を映像で紹介する「ヴァーチャルヴィンヤード」のコーナー。北海道ワインは道内に、「鶴沼ワイナリー」(浦臼町)と「後志ヴィンヤード」(仁木町)の2カ所の自社ヴィンヤード(ワイン用ブドウを栽培する農場)を所有しています。そこで撮影した四季折々の色彩豊かな光景が、縦3.5メートル、横9.4メートルの4K大画面に映し出されます。

まるで畑にいるような鮮明な映像

 世界のワイン産地の中で類を見ない積雪がある北海道。映像では、雪国のヴィンヤードならではの苦労や収穫の喜びなどを捉えています。「4K大画面の迫力ある美しい映像で没入体験ができ、ここでしか味わえない感動があります」と竹内さんが話す通り、広大なブドウ畑に思わず引き込まれてしまうような臨場感です。
 一年を通して大切に育てられたブドウがワインへ生まれ変わっていくと思うと、テイスティングの時間がますます楽しみになってきました。

貯蔵庫

 木の樽がずらりと並ぶ貯蔵庫も見学。主に赤ワインを熟成させています。室温は一年を通して13度前後に自然に保たれているそうで、少しひんやりと感じます。
 樽の表面には、さまざまな焼き印や書き込みがあります。「表示を見ると、樽のすべてが分かるようになっています」と竹内さん。例えば、同じナラ材で作られた樽でも、フランスやアメリカなどどの国や地域の木材を使っているか、樽の内部の焼成具合はどの程度か、などが明記されているのです。樽の条件がワインの風味に影響するため、目指すワインにぴったりの樽を選んで熟成、貯蔵します。

樽に焼き印を押す体験も楽しそう

 ワイナリーツアーの中の「テクニカルコース」プラン(8800円、月1回開催)に参加すると、熟成中のワイン樽に北海道ワインの焼き印を押す作業も体験できます。「自分の樽」と愛着が湧きそう。醸造担当者からワイン製造に関するより専門的な説明を聞けるプランで、フルコース以上に濃密な内容です。

ツアー最大のお楽しみ! 特別ルームでテイスティング


地下特別テイスティングルーム「Keller3」

 いよいよ、テイスティングの時間が来ました! ワイン貯蔵庫を改装したシックな雰囲気の「特別テイスティングルーム『Keller3 (ケラー・ドライ)』」で席に着きます。この日は、50周年記念として醸造されたスパークリングワインをはじめ、「余市町 葡萄作りの匠」と呼ばれる優れたブドウ生産者の名を冠したロゼや赤など、数量限定醸造の4杯が目の前に並びました。

北海道ワインのロゴマークが入ったオリジナルグラスでテイスティング(北海道ワイン提供)

 グラスにもこだわりが。高品質で知られるオーストリアのワイングラス製造の老舗「リーデル」のグラスを使用しています。大きさやカーブのわずかな差がワインの芳香や味に大きく影響するため、竹内さんをはじめ専門スタッフがワインごとに形状を選び抜きます。

北海道の食材を集めたおつまみ(北海道ワイン提供)

 「ワインと食のペアリングもぜひ知ってほしい」という狙いから、おつまみも提供されます。訪問した日は余市町「南保留太郎商店」のニシンの燻製、黒松内町「トワヴェール」のチーズ、赤井川村「山中牧場」の発酵バター、江別市「トンデンファーム」のスモークレバーなどを味わえました。
 北海道の食材とワインは相性抜群。ワインとおつまみを一緒に口に含むと、お互いのうま味が複雑に絡み、深みを感じます。自分なりにいろいろな組み合わせでトライしてみると、新しい発見があるかもしれません。

市販第一号の1979年ヴィンテージ(収穫年)のワイン。奥のキャビネットに貴重な品がずらり

 自社醸造の貴重なオールドヴィンテージワインがずらりと展示されている部屋「ヴィンテージキャビネット」には、北海道ワインが栽培に苦労を重ねて1980年に初めて市販された白ワイン「ミュラー・トゥルガウ 1979」も保存されていました。

びん詰め作業はガラス越しに見学

 びんの洗浄からワインの充填、ラベル貼り、箱詰めまでの工程は機械化され、自動で行われています。1日1万本以上のびん詰めが可能。ガラス越しに見学できる日もあります。

創立50周年記念醸造のワイン

 ワイナリーツアーはここで終了。「楽しかった思い出にワインを買いたい」とショップへ向かいます。先ほどテイスティングしたワインや、このショップでしか買えない限定品など100種類を超える商品がずらり。

さらなるテイスティングで好みのワインを究めよう


プレミアムワインバー

 「もう少しワインを楽しみたい」という人は、北海道ワインのラインアップの中からコンクール受賞銘柄や限定醸造ワイン7種類をそろえた「プレミアムワインバー」で、テイスティングを続けてみましょう。1杯(30ミリリットル)400円から。3種類の飲み比べができるセットは1000円、7種類すべてのセットは1800円でお得に飲めます。

テイスティングを楽しむ成瀬さん(右)

 札幌市から訪れていた医師の成瀬早紀さん(30)も、プレミアムワインバーを利用。自宅にワインセラーを持つほどのワイン好きだそうですが、「自分では普段買わないようなタイプもテイスティングできて楽しいです」と笑顔を見せ、グラスを傾けていました。

ショップの奥にあるカウンター

 成瀬さんが座っていたカウンターからは、石狩湾を一望。夏には、「小樽ブルー」がきらめきます。ワインを飲めない人は、ワイナリーでしか飲むことのできないナイヤガラジュース(400円)をこの席でぜひ。

手軽なテイスティングが可能なワインサーバー

 もっと気軽に試してみたい人には、ワインサーバーからボタンひとつで好きなワインを注いで楽しめるコーナーがおすすめ。果実味が豊かな甘口からすっきりとした辛口まで12種類のワインから、 500円で6杯(1杯あたり15ミリリットル)飲めます。
 ショップを案内してくれた北海道ワイン広報担当の越後みどりさん(59)は「自分の好みに気付くと、それを軸にワインの楽しみの幅をさらに広げていけます」と、テイスティングをすすめる理由を話します。

プレミアムガラポン

 最後は運に任せてみるのもいいのでは? 1回2200円の「プレミアムガラポン」で、特等は1万7000円相当のワイン12本セット! 末等でも2700円相当のワインを手にでき、空くじはありません。
 ワイナリーツアーは原則として前日までに予約が必要。フルコースプランは平日の午前10時30分と午後1時の2回、実施しています。
 北海道ワインと小樽市内の人気飲食店との月1回のコラボ企画「ワイナリーランチ」(1万3000円)も人気。ワイナリーツアーのフルコースプランに加え、ランチも楽しむイベントです。次回は11月24日。JR南小樽駅ー北海道ワイン間の往復無料送迎も付きます。
 詳細、申し込みは北海道ワインのHPで。
北海道ワイン
住所:北海道小樽市朝里川温泉1丁目130番地
電話:0134-34-2187
営業時間:午前9時〜午後5時
定休日:年末年始
ホームページ:https://www.hokkaidowine.com/

(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

大矢理恵

ライター

北海道新聞の元記者です。13年間、札幌や室蘭、釧路で勤務。現在は「北海道新聞デ ジタル」や地域情報紙「さっぽろ10区(トーク)」、WEBサイト「Trip Eat 北海道」 にも執筆しています。硬軟問わず、あらゆる話題を取材します! クジラ大好き歴30 年超。国内外でのホエールウオッチングのほか、タヒチでホエールスイミングも体験 。夢はメキシコでシロナガスクジラを見ること。旭川出身、札幌在住。

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